『ラビっとはーと!』ネタバレありのあとがきです。
ゲーム未プレイの方はご注意ください。
この度は『ラビっとはーと!』をプレイしていただきありがとうございます。
今作は今年3月に公開した『世界で一番悲しい笑顔』に次ぐ、→Quantize_制作ノベルゲームの第二弾となります。
ややクセのある前作とは違い、今作は男女問わずいろいろな方に気軽にプレイしてもらおうと思い制作してきました。
ですので、制作にあたりプレイ時間は1時間以内、テキスト量にして55KB以内になることを前提にプロットを組みました。
この55KB(約28000字)という数字、実は前作『世界で一番悲しい笑顔』の第1章と同じテキスト量になります。
前作の反省点として、『第1章のパチンコ描写が長すぎる』という意見を何件かいただきました。
フリーゲームの場合、プレイヤーが一度飽きてしまえばその物語は最後まで読まれることはありません。
『世界で一番悲しい笑顔』はおかげさまで累計1000ダウンロードを超えましたが、ラストまでプレイした人は半分……いや1/3もいれば良い方でしょう。
ですので、今回は55KBで物語を表現し、いかにプレイヤーの心を動かせるか、に挑戦した作品でもあります。
今作はとにかく読みやすい文章を心がけて書きましたので、特に解説などはいらないと思います。
ですので、描きたかったテーマについて書きたいと思います。
今作のテーマは『変わり続ける日常と変わらない想い』です。
物語は陽葵が6歳の時に始まり、エピローグ時に母親になる所まで描かれています。
変わり続ける日常の中で、日々成長する陽葵を強く意識させるために、今作のテキストにはある仕掛けがしてあります。
気づいた方も多いかと思いますが、彼女の会話文は当初ひらがなしか表示されません。
それが小学2年生になるとカタカナ、小学1年時に習う漢字が表示されるようになります。
後の小学6年時、中学1年時もその時までに習った漢字が使われるようになります。
このような演出で成長する陽葵と、ぬいぐるみなので成長しないラビの対比を表現しました。
また、小学6年時、中学1年時の陽葵のデザインも実際の年齢よりも若干大人っぽく描いていただきました。
何もかもが変わり続ける日常の中でも、変わらない物……それが想いです。
一時の感情に流され、一度はラビを捨てようとした陽葵ですが、ラビへの想いは彼と出会ったあの日から変わりません。
ラビも、陽葵は自分を買ってくれ、一緒に遊んでくれたかけがえのない存在です。
そんな二人の想いが合わさり、小さな奇跡が起こります。
それはほんの小さな奇跡……それでも、二人にとってはとても大切な思い出になります。
この作品を通じて、皆様の『変わらない想い』に気づいていただければ幸いです。
制作に関しては……
今回もキャラデザのラフが来た時は、緊張してしばらく画像が見られませんでした(笑
しかし、自分が想像していた通りのキャラデザだったので本当に嬉しかったです。
キャラクターデザインをしていただいたひかにゃん様、素晴らしいイラストを本当にありがとうございました。
次回作の予定は……まだ何も決まっていません(おぃ
75KB書いて消えてしまった作品の記憶を辿って書き直すか……400KB書いてある作品を完成させるか……完全新作を作るか……。
いずれにしろ、今後も当サークルの作品をプレイしていただけたら幸いです。
それでは、また。
紅音久遠